『デジモンアドベンチャー』レビュー
☆☆☆☆☆☆★★★★
星6/10
[全54話]
私は子供の頃、中国に住んでいたのだが、私と同年代の中国の友達はみんな子供時代にこの作品を見ていて。カラオケでは作品の主題歌である「Butter-Fly」が歌ランキングの上位によくくるほど歌われていた。
友達がみんな「デジモンはいいぞ、最後はめちゃくちゃ泣いた。」と勧めるから見た。
結論から言うとストーリーはとても良かった。だが個人的に納得のいかないポイントも多かった。
あらすじ
サマーキャンプに来ていた主人公たちが、突然吹雪に逢い、祠で身を隠していると、謎の機械が降り注いできた。その機械に吸い込まれ、気づいたら違う世界に来ていた。その世界では「デジモン」と呼ばれる生物たちがおり。デジモンたちと主人公たちの冒険が始まる。
デジモンアドベンチャー - Wikipedia 詳しく書かれているいいwikiだ。
ポイント
話は面白い。キャラクターが物語を通して成長する様がきちんと描かれており、どのキャラクターにも、我々が子供時代に抱えたことのあるような悩みを抱えていて、共感できる子供も多かったはずだ。
一つ一つのエピソードもよく出来ており、出てくるモンスターの個性が生きている。
キャラクターも魅力的で。竹内順子さんが演じるゴマモンはパートナーのジョーをいつも励ましていてとっても可愛かったし。
パソコンをいつもいじっている泉光子郎くんの、小学生とは思えないパソコンの活用法。それに、人と壁を作っていていつも敬語だが、堅物ではなくて柔軟な発想を持っているし。いつも冷静なのに、好きな事になるととことん周りが見えなくなる性格とか大好きだったし。
なによりヤマトが可愛かった。もう、そりゃもうべらぼうに可愛かった。なんだ、あのキャラクターデザインの破壊力は。タンクトップとは実にけしからん、最高じゃないか。いつもはクールなのに、みんなのためを思って怒るところとか最高に熱い男だし。辛くなると奏でるハーモニカの音色は、どこか哀愁を感じさせて、私の胸のときめきが止まらなかったし。弟に対して過保護なところもいいし。もう最高。ほんと最高。ありがとう。
好きなところはいっぱいあった作品だが、作品の設定の根底がどうしてもイマイチ好きになれなかったのだ。
ポケモンと同じように違う生物と戦う物語なのだが。ポケモンは自分がポケモンを捕獲して戦うのに対し、この作品では一人の選ばれし子供に対し一匹の選ばれしデジモンが一緒に戦う設定になっている。
ポケモンは確かに主人公の仲間ではあるが、共に戦うといってもあくまでも戦闘中は人間が命令する側でポケモンが攻撃する側だ。
でも、デジモンでは一緒に戦う、と言いながらも結局攻撃をするのはデジモンだし、怪我をするのもデジモンだ。対等な関係、と言いながら妙な主従関係があるような気がしてならないのだ。
それに、ポケモンはたとえ持ち主が違っても、野良だったとしても、進化できるのに対し。デジモンは主人公たちがいて初めて進化できる、という設定になっている。
ポケモンの設定だと自然界でポケモンがどう生息しているのか、というのが想像できるのだが。デジモンでは、他の進化系のデジモンは人間がいないのにどうやって進化したのかまったくわからない。
そのデジモンの設定に対する個人的な「納得いたしかねる」点がどうしても好きになれなくて、デジモンアドベンチャーの続編を見ていない。(もし続編が面白ければ是非教えて欲しい。)
だがOP、EDはどれも名曲なのでぜひ聞いてみて欲しい。心がウキウキする曲ばかりだ。