『天元突破グレンラガン』レビュー
☆☆☆☆☆☆★★★★
星6/10
[全27話]
どうも、レビューの日本語が評論だということを思い出して、「評論」という言葉ってなんか「レビュー」に対して重いなあ...と、漢字表記の謎の強さに勝てる気がしないうみつかです。
さて、この作品も友達が「見ろ!!!」と強くオススメしてきたので、観た作品です。
ロボットアニメとしても結構有名な今作ですが、ロボットって聞くとSF(サイエンス・フィクション)に分類されるのかな?と思うじゃないですか。
このアニメはSFはSFでも【SF(精神根性論・フィクション)】に分類されるアニメだと思います。
10次元とか、次元の狭間とかの話が出てきて、どうやってそこに行こう、とエンジニアが悩むシーンがあって。おっ難しい話になるか!?......て思うじゃないですか。その問題の解決方法が「主人公が強くそこに行きたいと念じれば、精神力的な何か(作中では螺旋力と呼ばれていた)が働いて、そこに瞬間移動できる。」っていう解決法で。科学の結晶であるロボットに乗っているのに、科学は何処へ...???っていう気分になる作品である。
まぁ、だからこの主人公ならなんとかするだろう、という安心感を持って見られるし。スポ根にも通じる熱き漢の戦い!!!という感じのアニメだ。ロボットアニメなのにw
あらすじ
これは、まだ自分の運命に気づかぬ一人の男の物語。
主人公のシモンと兄貴のカミナは地下のジーハ村で暮らしていた。穴掘りが得意なシモンが地面を掘り進めていると、光るドリルと巨大な顔面を見つける。すると、天井の穴が開き、ロボットと銃を持った少女(ヨーコ)が落ちてくる。ドリルを顔面のコックピットに差し込むと顔面がロボットになり(通称ガンメン)、敵を倒す。敵を倒したシモンとカミナはヨーコと共に地上の世界へと行き、仲間を増やし、人間を地下へと追いやった獣人と獣人の操作するガンメンを倒す旅を始めるのだった...
全4部から構成されているので、詳細は
天元突破グレンラガン - Wikipediaをみるとわかりやすいぞ!
ポイント
確かに胸熱展開が最高なアニメだった。逆境にも負けず、主人公たちは何度でも立ち上がる。
最後の戦いでは、「えっ!?コイツってこんなに頑張るの!?!?カッケェじゃん!!!」ってすごくなった。胸熱満載。
「グレンラガン」漢字表記が「紅蓮螺巌」なのってよくないっすか!?いかにも熱血!って感じがよさみ。
でも正直、個人的に飲み込めない点が多い作品ではあった...
敵がとても魅力的で、敵の話を聞いていると、主人公サイド、人間贔屓し過ぎ?という気分になってくる...なんか、敵の方が広範囲のことを気遣っているような...主人公の方が自己中なんだよな......
正直、完全には主人公の味方にはなれなかったな...というアニメだった。
それに、見終わった後にシモンのことを考えると、なんか辛くなった。
ネタバレあり!(クリックすれば開きます)
シモンがグレンラガンを操作できるから、カミナ亡き後グレン団のトップに立たされたが、正直シモンってトップに立つ人材ではない気がする。やっぱりカミナの人望にシモンはどうしても叶わないのだ。
7年後、シモンはカミナのような見た目になるし、言動もだいぶカミナに似ていた。しかし、もしカミナがまだいて、カミナの役目をみんなシモンに押し付けていなかったら、シモンもこんな性格にはなっていなかった気がするのだ。大人になったシモンはシモンらしいシモン、というよりもカミナになろうとしたシモン、という感じがしたのだ。でも、カミナらしくなったから螺旋力も強くなったのだとは思う。
でもなぁ......でもなぁ!!
結局みんなカミナの陰から出られなかったのだ、出たくなかったのだ。
それに、最後にシモンが一体何を手に入れたのだろう。と考えると虚しくなってくるのだ。
初恋は叶わぬ恋だったし。カミナからは逃げられないし。確かに人類を救えたが、最愛の人は救えなかった。
地位や名誉は当然手に入れられたが、だからといってそれが何になるのだろう......
根性論アニメなのに、こんなに虚しいエンドなアニメは初めてみた...
でも話としては斬新な設定だったし。作画も安定してとってもいいし。監督も今石洋之さんだし。キルラキルが好きだったらぜひ見てみてはいかがだろうか?